「職場の同僚とうまく会話ができない…。」
「初対面の相手と何を話したらいいんだろう…?」
コミュニケーションというものは日々に欠かせないもの。しかし、「嫌な顔をされてしまった…」「うまく伝えられなかった…」など悩みも尽きないテーマですよね。
今回ご紹介する本は、実業家の永松茂久氏が著したベストセラー『人は話し方が9割』です。
こんな方にオススメ
本書の冒頭で永松氏は「こんな思いを持っている人に贈ります」と語り、次のようなケースを挙げています。自分自身に一つでも思い当たる点があれば、一読をオススメします。
- 初対面で何を話したらいいのかわからない
- すぐに話が途切れて会話が続かない
- 何をどう相手に伝えたらいいのかわからない
- うまく話せず失敗した経験がある
- なぜだかわからないけど、相手を怒らせてしまった
- 何を話せば話が盛り上がるのかわからない
- 人とコミュニケーションを取るのがなんとなく苦手
- 思っていることを正直に言えない
- 沈黙の時間が怖い
話し方よりも聞き方がまず重要!
全体を通して感じさせられるのは、この本は話し方のコツを一から伝授するのではなく、「相手の話を聞く態度・言葉遣い」を大切にしているということです。
すべては、「聞くこと」から始まります。
引用元:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)
実際、著者が26歳でビジネスをスタートさせた小さなたこ焼き屋でのエピソードがそのことを物語っています。
相手の話を聞く。笑顔で共感する……。
引用元:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)
効果はてき面でした。
数ヵ月も経たないうちに、社内の風通しが良くなり、業績がどんどん伸び始めていきました。
お店のスタッフは、格段に話の飲み込みが早くなり、自分で考えて、自ら動いてくれるようになりました。
何より嬉しかったのは、彼らとの間に一体感が生まれたことでした。
以前は「俺が、俺が」と自分1人で突っ走っていたものが、明らかに「俺たちが」に社内の空気が変わりました。
「もうこれは話し方の本ではなく聞き方の本なのでは!?」と内心疑問に思いつつもページを読み進めていくと、納得の連続。実際、話すのが上手な方は、聞き手が何を欲しているのか察することに長けていて、聞き方の達人なのです。
「好かれる話し方」よりも「嫌われない話し方」が重要!
話し方にフォーカスした内容についても、やはり聞き手の方を意識した視点で書かれています。特に心に響いたのは、「好かれる話し方」以上に「嫌われない話し方」が重要、という一節。
私は比較的、相手の方に自分の正直な気持ちを伝えてしまうタイプでして、時に人の気分を害してしまうことがあります。正直さを大切にしたい気持ちはあるものの、むやみやたらと人を傷つけたいわけではなく、自分のなかにずーっとモヤモヤとした悩みがありました。
著者の永松氏によると、次のとおり。
つまり、話し方の上手な人は、一度人から嫌われてしまうと、その後どんなにがんばってもリカバリーが難しいことを知っていて、好かれるよりも嫌われない話し方をすることに細心の注意を払っているのです。
引用元:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)
内心グサっとしつつ、納得の一文でした。家族も、仕事も、友人も、長い付き合いであれば分かり合っているという安心感がありますが、特に初対面の方とは最初に交わした会話が記憶に残り、その後も折に触れて思い出されるものです。
マイナスからのスタートというのは、何であれハードルが高いですよね。日頃から気を付けよう、と気持ちを新たにしました。
「言葉の意味」ではなく「その裏にある感情」にフォーカス!
永松氏が10年来のご縁があるクライアントさんとのエピソードも興味深いものでした。ある時、このクライアントさんとセミナールームでセッションしていたところ、相手の方が言葉少なになっていったというのです。
永松氏はロジカルに話を詰め、必要なことをクライアントさんに伝えていたつもりだったのですが…その方から思わぬひと言を言われます。
「永松さん、最近、言葉だけを拾うようになりましたね」
引用元:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)
一瞬、何を言われているのかわかりませんでした。クライアントさんはこう続けました。
「以前は私の感情に向き合ってくれていたように感じていました。今は言葉上の理解しかしてくれていないような気がします」
理詰めでしっかり説明してくれるまじめな人なんだけど、私の気持ちは分かってくれなさそう…という人が、職場にいませんか?ご家庭でも、こうした場面は残念ながら見受けられるように思います。
そして、これを受けた永松氏の気付きがとても素晴らしいです!
すぐに結論を出そうとしてしまい、それ以外のことはあまり重要視しない。良くなるためには、最短で結果の出る方法を考える、というドライな自分がいました。
引用元:永松茂久『人は話し方が9割』(すばる舎)
ただ、これまで何度もお伝えしてきた通り、大切なのは、「言葉の意味」ではなく「その奥にある感情」です。
今風に言えば、空気を読むことの大切さをあらためて彼女の言葉が思い出させてくれました。
論理だけでも、感情だけでも相手に適切に伝えることは難しい。両方のバランスが大事なのだなー、と私自身の気付きにもなりました。
巻末プレゼントが付いています!
本書の巻末には、永松茂久氏より特別プレゼントの案内が掲載されています。
そのプレゼント内容とは…以下の3点セットです!
- 『人は話し方が9割』特別音声
- 泣く泣く割愛した「幻の原稿」
- 人に好かれる人の口ぐせリスト
そして、本書に掲載されている申し込み専用QRコードを読み取りアクセスしたサイトでメールアドレスを登録すれば、音声データとPDFが貰えちゃいます!
関連書籍
- 永松茂久『人は聞き方が9割』(すばる舎):今回ご紹介した『人は話し方が9割』の続編です。『人は話し方が9割』を読んで得るものが多かった方は是非。
- 永松茂久『リーダーは話し方が9割』(すばる舎):『人は話し方が9割』『リーダーは話し方が9割』から一歩進んで、リーダーとしての話し方のコツを記した本がこちら。
最後までお読みいただき有り難うございました!
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